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Posted by ミリタリーブログ  at 

2011年03月21日

本当のことを何も知らされない日本人

2011年3月16日

日本の悲劇 -東北巨大地震と福島原発
~本当のことを何も知らされない日本人~

 北海道岩内原発研究会代表 斉藤武一

はじめに

太平洋沿岸に並んでいる10基の福島原発が次々と深刻な状態になっている。どんなことが起きているのか、日本人は何も知らされていない。さらに、これから起きる本当の悲劇のことも何も知らされていない。今もなお、電力会社と政府と原子力工学の専門家とマスコミは、本当のことを国民に欠くし、国民をだまし続けている。

1. 福島原発の弱点

原発には。加圧型(PWR)と沸騰水型(BWR)があるが、福島原発はBWRタイプである。BWRの弱点は二つある。 一つは、ブレーキに当たる制御棒が圧力容器の下から挿入されるという点にある。制御棒は、竹やりのような形で圧力容器の下にぶら下がっている。制御棒は水圧で押し上げるが、ぶら下がっているため、地震で揺れた時は、制御棒が入りずらいという弱点がある。今回の地震では、「幸運にも」制御棒が入り、原子炉が停止したということを日本人は知らされていない。
そして、二つ目の弱点は、圧力容器内の水を循環される循環ポンプにある。BWRは、構造上、循環ポンプが圧力容器の外にぶらさがっている形になっている。そのため地震の震動に対して非常に脆い。循環ポンプは、燃料棒を冷却する重要な役目があり、今回、原子炉が停止した後、崩壊熱を出し続ける燃料棒を冷却ができなくなった理由は、循環ポンプの弱点のあることを、国民は知らされていない。

2. 非常用発電機が津波で流されていた

原発では、通常は内部電力といい原発自身が作った電気を使って運転されている。地震で原子炉が停止すると、最初に内部電力がなくなる。 すると、外部電力といい送電線から電力が供給されることになっている。しかし、地震で外部電力もこなかった。
その時は、非常用ディーゼル発電機が作動することになっているが、大津波で発電機のある施設をすべて押し流していた。しかし、電力会社は、津波で発電機が不能になったという程度で、施設そのものが流されていたという重大な事実を隠していた。やがてバッテリーもきれ、福島原発は、電気がなくなり、完全に不能となり、電源喪失に陥る。 そして、電源喪失という重大事故は、福島原発の第一原発の2号機で、巨大地震の9か月前の2010年6月17日にも起きていた。その反省もないまま放置していた。

3. なぜ放射性物質が大量に放出されたのか

原発で、どのような燃料を使っているのか何も知らされていない。 まず、ウラン燃料であるが、現在は4.8%という濃度が高いものをつかっている。高燃焼度燃料というものである。濃度が高いということは、核分裂によって生まれる死の灰の放射性が高まる。さらに、燃えた後の使用済み燃料は、濃度の低い燃料より多くの崩壊熱を出し続ける。そして、福島原発第一原発3号機 (Iの3号)では、高い濃度のウラン燃料に加え、プレトニウム燃料も使っている。プレトニウムは、ウランよりも激しく燃えるため、死の灰の放射能レベルは高く、燃やした後の使用済み核燃料の崩壊熱も高い。つまり、冷却することができなくなり、燃料棒が推移面から露出して、水素が発生し、格納容器が爆発したとき、大量の放射性物質が放出されたのは、燃料に大量の死の灰が入っていたからである。福島Iの3号機のしゅうへんで400ミリシーベルト(mSv)というとても高いレベルになったのは、濃度の高いウラン燃料とプレトニウムによるものである。このことも、日本人には何もしらされていない。プレトニウムから生まれる死の灰の恐ろしさが隠されている。

4. 使用済み核燃料が爆発した

福島第一原発4号機のプールに保管してある使用済み核燃料から水素が発生し爆発した。なぜ爆発したのか、これも本当のことが隠されている。にほんでは、原発が出るゴミである使用済み核燃料が大量に出てきて、その保管に困り果てている。そのため、プールには、昔に比べてぎっしりと原発のゴミが詰め込まれていた。つまり、使用済み燃料全体から出る崩壊熱は、以前に比べて多くなる。電源喪失により、プールの水を循環できなくなり、冷却できなくなり、プールの水がすこしずつ蒸発し、使用済み核燃料が水面から露出し、崩壊熱により水素が発生し爆発した。つまり、原発のゴミの処理に困り果て、プールに異常に詰め込んだことが被害を大きくしたことになる。このことも何も知らされていない。

5.外部被ばくと内部被ばくの違い

何度も水素爆発が起き、死の灰が福島地方に降り注ぎ、さらに首都東京にも少しずつ届いている。しかし、原子力の専門家も政府もテレビも、健康に心配ないと繰り返している。その際、レントゲン撮影に比べたら低い値だと強調し、国民をだまし続けている。外から放射線を受けるのを外部被ばくというが、レントゲン撮影は外部被爆のことである。 健康に心配なのは、外部被ばくよりも、放射性物質を吸い込み体の中から被ばくする内部被ばくのほうである。政府も専門家も、わざと外部被ばくと内部被ばくを同等に扱い、健康に心配ないと国民をだまし続けている。

6. 内部被ばくの恐ろしさ

外部被ばくは、瞬間の被ばくである。放射線の量が多ければ、それに比例して癌になるリスクが高まる。しかし、内部被ばくの場合は、体の中にある放射性物質が、じわじわと長期間にわたって放射線を出す。そのため放射線によって周りの細胞は破壊される。具体的には、免疫細胞が破壊され、遺伝子が傷つくことになる。そのため、放射線の量がごくごく微量でも、健康に被害が出る。内部被ばくの場合は、10年後、20年後に癌にかかるということになる。内部被ばくの恐ろしさは、目にみえないごくごく小さなほこりを吸い込み、被ばくしたとはしらないうちに癌にかかるリスクが高まっていくということにある。 政府や専門家やマスコミは、この内部被ばくの恐ろしさを、まったく国民に知らせていない。

終わりに  日本の悲劇から世界の悲劇へ

本当のことを何も知らされないまま、おおくのにほんじんが放射性物質にさらされています。このままだと日本の子供たちは危ないです。内部被ばくした子供たちの遺伝子は傷つき、傷ついた遺伝子は10年後、20年後、子供たちの体に襲いかかってくるのです。 悲劇は始まったばかりなのです。悲劇が始まっているのに、その悲劇を日本人は知らされていません。日本人が日本人を救えないのです。日本人の多くが、政府に悲劇を訴えかけております。しかし、なかなか日本政府は本当のことを言いません。福島原発の悲劇は、すでに全世界の悲劇へと発展しています。全世界の人たちに心より訴えかけます。全世界で原発を一刻も早く停止するようにこころより訴えかけます。

  


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2011年03月21日

福島原発事故


福島原発事故
京都大学原子炉実験所助教・小出裕章氏電話インタビュー

無料放送中

 17日午前、福島第一原発2、3、4号機で白煙が確認された。自衛隊が空から放水するなど、冷却作業が続いている。
 福島原発事故の現状と今後想定される問題点について、京都大学原子炉実験所助教の小出裕章氏に、ジャーナリストの青木理が聞いた。

青木: 東京電力福島第一原子力発電所の状況が深刻化しています。緊急性が高いニュースなので、京都大学原子炉実験所助教の小出裕章さんにお話を伺おうと思います。小出さん、よろしくお願いします。
 まず、今最も懸念されているのは、「メルトダウン」がさらに進むことだと思います。今、一部炉心溶融が起きている。ただし、一般に言われている「メルトダウン」にはまだ達していないという認識でよろしいでしょうか。

小出: 私もそう思います。

青木: 「メルトダウン」が起きれば、どういう状況になるのでしょうか。

小出: 皆さん、原爆はご存知だと思います。広島に落とされた原爆で燃えたウランの量は800グラムでした。現在、私たちが使用している原子力発電所は日本に54基あり、平均して1基につき100万キロワットを発電します。100万キロワットの原発が1日稼動すると、ウランを3キロ燃やします。つまり、広島型原爆3~4発分のウランを燃やすわけです。それによって作られたエネルギーの3分の1だけを電気にして、3分の2は海に捨てるというのが原子力発電所という機械です。


青木: 海に捨てるというのは、発熱したものを熱量として捨てるということですか。


小出: そうです。1秒間に70トンの海水の温度を7度上げて、また海に戻すという、なんとも言葉に尽くせないほどの膨大な環境汚染をしながら発電する装置です。

青木: 今は、原子炉の燃料棒が冷やせない状態になり、その一部に溶融が起きているというわけですね。確か、スリーマイル島原発事故のときは燃料の45%くらいが溶けて下に落ちたと記憶しています。しかし、幸いにも底は抜けませんでした。福島原発では底が抜ける可能性があるのでしょうか。

小出: スリーマイル島の事故のときは、電気が使えました。ポンプも使えました。それでも事故になり、原子炉の半分近くが溶けてしまいました。しかし、最終的にはポンプを回すことで原子炉を冷やし、最悪の事態を免れたわけです。
 福島原発の場合は一切の電源がなく、ポンプも回らない状況です。消防のポンプ車を使って冷却水を回す方法を思いつき、一気に破局的な状況にいくのを食い止めているのが現状です。しかし、事態は日が経つにつれて悪化しています。

青木: 政府や東京電力は「まだ大丈夫」と言っています。それが嘘だとは言いませんが、事態はどんどん悪化しており、今後は最悪のことも考えなければならないと思います。いわゆる「メルトダウン」が起きると、格納容器に穴が開くのでしょうか。それとも爆発するのでしょうか。

小出: 色々な可能性が考えられます。原子炉の燃料が存在している場所を炉心と呼びます。炉心を包んでいるのは、鋼鉄の巨大な圧力容器です。燃料が溶けるか「メルトダウン」してしまうと、圧力容器の底に落ちます。その部分に水が残っていると、水蒸気爆発という現象が起きます。爆発の規模にもよりますが、もし大きいと圧力容器が壊れてしまうこともあります。
 原子炉圧力容器の外側には格納容器があります。原子炉圧力容器が水蒸気爆発で破壊される事態になれば、格納容器もたぶん壊れてしまいます。そうなると、放射能を閉じ込めるすべての容器が壊れてしまうことになってしまいます。

青木: 燃料が溶けることで床が抜ける可能性もあり、水がたまっている場合は水蒸気と反応して爆発を起こし、最悪の場合は格納容器も壊れてしまうということですね。

小出: 青木さんがおっしゃったように、水蒸気爆発をしなくても、「メルトダウン」した炉心が圧力容器の底を抜く可能性はあります。炉心は2800度にならないと溶けません。しかし、圧力容器は鋼鉄なので、1500度にもなれば溶けてしまいます。2800度の溶融体が溶けて下に落ちれば、もちろん圧力容器も溶けてしまいます。その外側の格納容器に水が残っていると、また水蒸気爆発をする可能性があるわけです。

青木: 経産省原子力安全・保安院は、今回の事故を国際原子力機関(IAEA)が定める8段階の国際原子力事象評価尺度で、「レベル4」としています。
しかし、フランスなどは上から2番目の「レベル6」だと言っています。スリーマイル島の事故は「レベル5」、チェルノブイリ事故は一番上の「レベル7」ですが、この原子力安全・保安院の「レベル4」という考えは論外なのでしょうか。

小出: 論外です。スリーマイル島の事故は越えています。

青木: 複数の原子炉が同時多発的に制御できなくなっている現状を見ると、チェルノブイリ事故以上の事象と言えるのでしょうか。

小出: 最終的な結末はわかりませんが、いま炉心が溶ける危機に直面している原発が1、2、3号機と3つあります。その出力を全部合計すると、200万キロワットを超えます。チェルノブイリの原発はちょうど100万キロワットの出力でした。今回はその2倍に相当する放射能と戦っているわけです。それが出てきてしまえば、チェルノブイリを超えてしまうわけです。

青木: ここから先は、ご覧になっている方にも冷静に考えていただきたいし、私もパニックを誘発したくはないですが、最悪のケースを想定する必要はあると思います。仮に原子炉が完全に「メルトダウン」した場合、首都圏への影響はどの程度あるのでしょうか。

小出: 風向きなどによると思います。西風がずっと吹いていれば、出てきた放射能は太平洋の方にいくので東京は助かります。しかし、現に今東京で放射能が検出されるように、風向きはころころ変わるわけです。すべての放射能が海に流れるわけではありません。東京にも当然届くかと思います。ただし、どのくらい届くかはわかりません。

青木: 放射線は放射能物質とは違いますよね。放射線は原発から離れれば離れるほど、弱くなると考えて良いのでしょうか。

小出: 放射線を放出する物質が、原発の中にある限りはそうです。

青木: それが、放射線物質として拡散してしまうとどうなるのでしょうか。

小出: 拡散して表に出てしまえば、拡散したもの自体が放射線を出すので、どこにいてもだめです。

青木: 風向きが東京に向いていれば、東京の辺りでも相当な汚染が広がる恐れがあるということでしょうか。

小出: たとえば、福島原発から東京までは200から250キロの距離があります。チェルノブイリ事故のときどうだったかというと、ソ連当局は30キロ圏内の住民を避難させて、無人地帯を作りました。しかし、チェルノブイリの原発から200~300キロ離れた彼方で、ものすごい汚染を発見しました。なぜかというと、放射能を含んだ雲が流れていき、その地域に雨が降ったからです。
みなさんご存じだと思いますが、井伏鱒二さんという小説家が「黒い雨」という小説を書きました。広島の原爆が落ちた時にきのこ雲で死の灰が舞い上がりましたが、その時に雨が降りました。普通の雨と違って黒く、町の白い土壁に黒い雨の筋が残るほどだったのですが、その雨に放射能が洗い落とされて混じっていたのですね。その雨に打たれた被爆者たちが、さらに被爆したことをテーマにした小説です。放射能の雲が流れてきたときに、どこで雨が降るかが決定的な問題になるわけです。

青木: その地域では、人体に直接影響のある汚染があったのでしょうか。

小出: 私はあったとは思いますが、放射線障害を診断するのは難しいのです。亡くなったり、髪の毛が抜ければわかりますが、なかなかわからないまま過ごしていたのだろうと思います。体の調子が悪いと思いながら普通に生活していて、3ヶ月後にわかったといいます。

青木: 現在原発の周辺20キロが退避地域になっていますが、なんとか現状で被害を抑えられた場合、この地域はどうなるのでしょうか。

小出: 正確には答えにくいですが、東京にも放射能が拡散されていることが観測されているので、原発周辺は東京以上に汚れていることでしょう。その汚れがどの程度かという問題で、人々が住めるかどうかの判断をする必要があります。粗い推測ですが、現時点での汚染であれば、住民は戻ることができると思います。しかし、今後さらに汚染が進むと、チェルノブイリのように封鎖しなければならなくなると思います。

青木: 現時点では、よく調べ除染すべきをすれば、住民が戻って生活をできる可能性があるということですね。ただし、これ以上悪化すれば、極端にいえば人が近づけないような状況にもなりかねないということですね。

小出: おっしゃる通りです。

出演者プロフィール

小出 裕章(こいで ・ひろあき)
京都大学原子炉実験所助教。1949年東京都生まれ。72年東北大学工学部原子核工学卒業。74年東北大学学研究科原子核工学科修了。74年から現職。伊方原発訴訟住民側証人。著書に『放射能汚染の現実を超えて』、『隠される原子力 核の真実』、共著に『原子力と共存できるか』など。

青木 理(あおき・おさむ)
ジャーナリスト。1966年長野県生まれ。90年慶應義塾大学文学部卒業。同年共同通信社入社。大阪社会部、成田支局、東京社会部、外信部、ソウル特派員などを経て06年退社。著書に『日本の公安警察』、『国策捜査』、『絞首刑』など。


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